なんだ、「シミュレーション思考」が足りなかったのかと気づいた【未来を予測】
シミュレーション思考 〜未来を予測・未来は受け身ではない〜
シミュレーション思考とはなんだろう??
何をシミュレーションするのか??
そう思い手に取った一冊です。
情報を「お金」に換える
シミュレーション思考
著者:塚口直史
情報をお金に換えるというサブタイトルがありますが、そのような側面が強いわけではないです。
シミュレーション思考を習慣とすることで、「将来を見通すストーリーを紡ぎ出すこと」が可能になっていきます。
情報洪水の現在、なんでもかんでも調べていると時間が足りないと思います。そのような中でもシミュレーション思考をベースにすることで選ぶべき情報が自分の中で見え、様々な角度から情報の本質を理解し、ストーリーの予測を立て、行動につながります。
シミュレーション思考は自分の方向性を見出す為にも役に立つ一冊です。
また、著書はファンドマネージャー(資産運用の管理者)であるので、金融関連の本でしょ?と思う人がいるかもしれませんが、読み終わってみると金融関連というより、題材の通り「シミュレーションするということは」と「どのように行っていくか」の指針となっています。そして、「何を考えなければいけないのかも」考えさせられました。
何を考えるかは、シミュレーション思考を読んだ受け手側で変わるはずです。
シミュレーション思考は、仕事で「ストーリーをもて」とか言われることがある人も役に立ちます。(仕事仲間にも読むように促しまくっています。)
仕事の中で、ストーリーを持った展開で周りに情報を発信できると、できないでは仕事の出来ばいは段違いです。上司を説得するときにストーリーがないと説得出来ないことを経験したことがある人もいると思います。
この本で学んだこと自体も応用がすごく効きます。
著者自身は「シミュレーション思考は、業界や職種、地位に関わらずこらからの世界に生きる全ての人に必要な思考」としています。
シミュレーション思考がためになると思われる人
・仕事などで先を見た計画の立案、遂行が必要な人
・投資をはじめたいなぁと思っている人
・政治・経済・社会に関心がある人
・シミュレーションというスキルに興味がある人
・他みんな(大事な人がもれたらあれだし)
下は概要となります。参考にご一読ください。
1.「シミュレーション思考」の基本的な考え方
ここでは、シミュレーション思考というものを説明しています。シミュレーション思考を行う場合にメインになるドライバーについてや、その見つけ方です。(シミュレーション思考におけるドライバーは物事を動かしいてる「ツボ」です。)
他にも、世界の視点に立った時に読むべき新聞とは?や、世界で活躍する人の新聞の読み方とか記述されています。
2.シミュレーション思考に必須の「お金の歴史」
私としては、この章が一番面白かったです!
ここでは、経済からみるお金の話と歴史からみるお金の話です。ロシアの経済の混乱、中国のバブルから教訓など、歴史といいつつも最近の事柄に触れているので理解しやすいですし、新しいものの見方を持つことができます。著者がこのような過去の情勢でどのようにシミュレーション思考をしていたのかの経験談も語られています。
3.シミュレーション思考に必須の「地政学」
これは、日本人に馴染みの少ない地政学リスクの重要性についてです。
島国なので、地政学にそこまで興味を持たなかったのか、アメリカとの安全保障協定、アジアの台頭が近年までなかったからなのか、あまり日本は地政学リスクを社会的に捉えていなかった思います。しかし、シミュレーション思考において地政学は重要です。
近年は、大国としての中国や過激の一途をたどる北朝鮮などでメディアでも意識されています。
4.シミュレーション思考に必須の「リスク管理」
この章では、著者から私たちに対して問いが始まっています。
「この先、ドライバーは何で、何が起こるか。」
もちろん、著者の方でドライバーのヒントを出していたり、シミュレーション思考の例を出したり手助けしてくれています。
ただし、ここまでくると私たちは卒業生です。後は、歴史の転換点にいる私たちはどのようにシミュレーション思考し、ストーリーを作り、行動するかです。
私がシミュレーション思考をして見る世界は、もうドラスッティクな変化が、それも対応のスピードが今までのやり方が通じないほどに待っていると想像しています(もうそれは当たり前といわれるかもしれませんが)。
通信技術、3Dプリンター、バイオなんて、、、、
現代って結構SFよね。。。